Im(あるいはVIm)のクリシェを見直してみました。ベース音が1度音から半音づつ順次下降するタイプで、短調の悲しげな雰囲気がぐんと引き出される感じです。そのため、長調の曲で使用されていても、クリシェのところは平行調(短調)のような感じがします。また、Im - Im(M7) - Im7 - Im6 - Im(6b) (あるいはVIm - VIm(M7) - VIm7 - VIm6 - VIm(6b) )と書くと簡単ですが、ベース音が下降することが多いため、Im - Im/VII - Im/VIIb - Im/VI - Im/VIb と分数コードで表記されたり、Im - VIIaug - IIIb/VIIb - VIm7(b5) - VIb(M7) (あるいはVIm - VIbaug - I/V - IV#m7(b5) - IV(M7) )という風に表記されることが多いため、クリシェなのかどうか、一見わかりにくくなっていますが、こういうことを知った上で、コードを見ると、コード進行が理解しやすくなります。また、VIIaug をV/VII 、VIm7(b5)を IV/VIに置き換えた「Im - V/VII - IIIb/VIIb - IV/VI (あるいはVIm - III/VIb - I/V - II/Vb) 」と進行するパターンも、頻出です。これは、Imばかりじゃないので、「クリシェ」と呼ぶべきかどうか、よくわかりませんし、通常のクリシェよりも、悲しさが緩和されます。
短調の曲で冒頭に出現:
1-7b-6-6b,-5
「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」 While My Guitar Gently Weeps/ The Beatles - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6, -6b-5
ミッシェル(Michelle):The Beatles - コード進行のお勉強ノート
短調の曲の途中で出現
1-7b-6-6b,
アイ・ミー・マイン I Me Mine/ The Beatles - コード進行のお勉強ノート
7b-6-6b-5
エリナー・リグビー Eleanor Rigby / The Beatles - コード進行のお勉強ノート
長調で開始し、AメロやVerseの途中で出現。
1-M7-7b-6b
サムシング Something / The Beatles - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6, -6b
長い夜 / 松山千春 - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6,
LOVE LOVE LOVE / DREAMS COME TRUE - コード進行のお勉強ノート
長調で開始しサビ冒頭で出現
1-7b-6b
雪の華 / 中島美嘉 - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6, -6b
クライ・ベイビー・クライ Cry Baby Cry/ The Beatles - コード進行のお勉強ノート
長調で開始しサビの途中あるいは大サビで出現
1-M7-7b-6,
雪のクリスマス Winter Song / DREAMS COME TRUE - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6
オリビアを聴きながら(1978年; 作詞作曲:尾崎亜美) - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6
逢いたくていま / MISIA - コード進行のお勉強ノート
1-M7-7b-6
糸 / 中島みゆき - コード進行のお勉強ノート
単一のコードではなく、2種類以上のコードを含むもの
1m 5/7 3b/7b 6m7(b5) (6 3Δ/6b 1/5 4#m7(b5))
恋におちて- Fall in Love - / 小林明子 (1985年) - コード進行のお勉強ノート
1m 5/7 3b/7b 4/6 (6 3Δ/6b 1/5 2Δ/4#)
渡良瀬橋 / 森高千里 - コード進行のお勉強ノート
時の流れに身をまかせ / テレサ・テン - コード進行のお勉強ノート
天国への階段 (Stairway To Heaven) / Led Zeppelin - コード進行のお勉強ノート
クリシェと他の定番進行の組み合わせ:
カノン進行→VImのクリシェ様
渡良瀬橋 / 森高千里 - コード進行のお勉強ノート
糸 / 中島みゆき - コード進行のお勉強ノート
VImのクリシェ様(6-6/5-4)→JPOP王道進行(4536)
雪の華 / 中島美嘉 - コード進行のお勉強ノート
「じた」さんの動画再生リスト→
Am G#aug C F#m7-5 base A A♭ G G♭ - YouTube